2013年5月17日金曜日

病理学 噛むとふにゃんふにゃん 赤血球(字余り)

病理学にですね、はまってます。
色んな病気のことを学ぶのでめっちゃややこしいのですが、ね。

抗体とか免疫の授業だと、体の中のもんが聞き分けよくって自分のためにこんなにもがんばってくれてんのかー!と感激することが多くて、可愛くて愛おしくてしょうがない今日この頃です。

今日は循環の授業でした。
血液のお話です。
誰でも知ってるあの有名な赤血球さん。

すんげえ柔かい、ってご存知でした?
いや、イメージ的には柔らかそうやけども、硬かったら血管の中流れにくいやろうけども、しっかり『柔らかいんすよ、なんつーか、餅肌?秋田美人?』みたいに習ったの初めてで。

なぜ、柔らかいのか。

それは、何も持っていないから。
細胞質が極端に少ない。

細胞たちが当たり前のように持っている『核』さえ生成途中に捨てちゃってるんです。

中学生がスマホを持ちたがるように、森ガールがマリメッコのトートバッグを持っているように、『イケテル細胞のマストアイテム☆持ってなきゃ学校でバカにされちゃうぞ!』くらい必須なあの『核』すらも持っていないのですよ!

それは、中身をなるべく少なくして、代わりに中に出来るだけたくさんヘモグロビンを詰め込んで身体中に酸素を届けるため。
それから、
血管の末梢、毛細血管の隅の隅まで入っていくのに、フニャフニャじゃないと細いところまで通れないから。

なんて健気!
けもの道を自転車でえっちらおっちら走って、人里離れた山村に手紙を届ける郵便屋さんくらい健気!

『核』がないから、もちろん自由運動は出来ません。
血管の流れに任せてフヨフヨ体中を循環するのです。

だから、水(血漿)の抵抗を受けて流れて行きやすいように、真ん中がへこんだ、焼く前のハンバーグみたいな形をしておるのです。
あの特徴的な形は知っていたけども!
そんな理由だったとは!!

すげえかわいい。
そんなことを考えてニヤニヤしていたら、90分が一瞬で過ぎてしまいました、反省。



2013年5月13日月曜日

診断学は想像学〜医者がかっこいいことを言った、ずるいと思った〜

医学総論。
今の医療の現場の実情を、えらいお医者さんの話を聴いて「へー」って思うっていう授業です。

言語聴覚士の卵ズ(右も左もわからない入学二ヶ月)に、何か硬いものが入った
封筒が配布されました。
封筒の中身はそれぞれ違うようです。

講師のお医者さんは言いました。
「封筒の中身を当てて下さい。
封を切る以外だったら何をしてもいいから。」

ワトソンと化した私たちは、必死で封筒を透かしたりワシワシ触ったりして必死に中身が何だか想像します。

私がもらった封筒の中には、何やら手のひらサイズの丸っこい物体に、しっぽみたいな長い線が付いているものが入っています。
何やこれ。

数分後、先生は言いました。

「中身は分かりましたか?自信がある人からどうぞ。」

1人の生徒が手をあげます。

「私の封筒の中身は修正テープです!」

「はい、では開けてください。」

中身は、

修正テープそっくりのテープのりでした。

分かるか!

先生「今はこんな便利なものもあるんですよー、知らなかったでしょー。はい、次。」

「はい、私の中身は、パナソニック製のテープレコーダーです。」

なんと正解でした。すげえ。

「すごいですねー!透かしてパナソニックまで見えましたかー!んでテープレコーダーまで分かるとか!大体みんな携帯電話って言うんですけどねー、ちっ。」(ちっ、はイメージです。)

何人かを当てて、みんな当たったりはずれたり。

中には中身が小銭で、それを封筒の上から鉛筆で擦って数字を浮き出させて「226円也」と当てて見せた猛者もいました。すげえ。

そこで先生が言います。


「はい、今みんなにやったもらったのが

医学でいう『診断学』です。」

おー。

「身体の中は見えませんね?
だから、患者さんが来たら、みなさんが今やったようにして中身を当てるのです。

封筒の上から中身を見るのは視診
触るのは触診
振ったりして音を聞いたのは聴診
透かして中身を見ようとしたのはレントゲンやMRIといった補助診断。」

なんか、かっこいいぞ、医者。

「そして、そうして診断を進めて行っても、知識の乏しさや思い込みがあると誤診を招きます。
さっきのテープ型ノリを修正テープと間違ったのがそうですね。
知識が無くて、一般的な似通った病気と誤診してしまいました。」

ひゅーひゅー。

という、おもしろい授業でした。

ちなみに私は封筒の中身を

「ねずみ花火です。」

と答えましたが、正解は

「ペースメーカー(旧型)」でした。

クラスで一番ひどい誤診でした。





2013年5月11日土曜日

耳鼻口腔外科学 虫歯にならないひけつ。

GW明けの一週間が終わりました。
しんど!!!五月病真っ最中の週5、450分授業はきついです。
GW前の知識ですが歯型とか取りました。歯型を取ったら虫歯がばれて、ヘルプに来てくれていた歯科衛生士さんに治療途中を見抜かれてごっつ怒られました。

歯の授業もあります。歯医者さんが授業をしに来てくれます。

んで今日、講師の歯医者様は言いました。

「虫歯になるメカニズム、そして予防方を教えてやろう。」

有名な話ですが、口の中には便器と同じくらいの数の雑菌がいます。
んで、そんなバイキンまみれの口の中に、うちらは食べ物をほりこみます。
たべかす、口に残ります。
「食糧キター!!」っつってバイキン食べカスに飛びかかります。
んで、その食べカスがどっか行ったら困るので、固めます。
それが『バイオフィルム』です。
このバイオフィルムができるまでに、約3分だか5分だそうです。匠の早業がすぎる。
このバイオフィルムが出来ちゃったら、もう水で漱いだくらいじゃびくともしないそうです。
ATフィールドかバイオフィルムか、くらいです。
ほっといたらその場所からついでにエナメル質食っちゃって虫歯になるわけですね。

「そ、そんな、じゃあ、どうしたら勝てるんですか?!!」

涙ながらに訴えると、先生は言いました。

「一つだけ自己防衛でバイオフィルムを破る方法がある。


歯磨きだ。」

と。

食べる前の歯磨き=口の中の菌を減らして虫歯になる確率を減らす。
食べた後の歯磨き=バイオフィルムの破壊、虫歯の原因の食べカスを洗い流す。

わかりやすいですが改めて気を引きしめようと思いました。
でも、何か楽な画期的なすげー楽チンな方法とか期待してしまってて落胆もしました。

編集↓
この日記、「虫歯にならないひけつ」
とかにしたからか、何かしら期待を持ってきてくださった方がいるのか、いつもよりみに来てくださった方多かったのですが、期待はずれのオチでほんとごめんなさい。

2013年5月10日金曜日

音声学 顔スライス

音声学。
まず構音器官と呼ばれる音声を作る器官の名前を覚えます。

なかなか面白いのです。
まさか、小学生から「のどち○こ」とかいうイジメに近いあだ名を付けられていたあいつに、『口蓋垂』なんてかっこいい名前が付いていたとはね。

口の中の上っ側。
手前は骨っぽくて硬いのに奥はフニャフニャじゃないですか。
これね、自分だけ骨が足りてないんじゃねーかって悩んでた時期とかあったんです。

おもいっきし、手前は『硬口蓋』奥は『軟口蓋』っつーわかりやすい名前がついていましたね。
思春期の私に教えてあげたい。


とりあえずこの図をサラッと描けちゃうとプロっぽくてかっこいいらしい。
別にかっこよくなくてもいいんですけど、描けないとテストに受かりませんし。
うーん、がんばります。



2013年5月3日金曜日

小児科学 日本の医学の本気。

GW終わりかけブルーです。
五月病とか全くなくて、むしろ
「時間が足りないー、たーりーなーいー。」
と焦りに焦っておりました(主に布団でごろごろしながら)。

言語聴覚士の専門学校は三年制のところもあのですが、私の行ってる学校は二年制なので、授業は一年短縮パックっつーことでなかなかに詰め込まれております。

月〜土まで授業がありまして、休みは日曜だけ。んで後期から二年目にかけては休みも病院に見学やら実習やらだそうで。

卒業生曰く
「休みは盆と正月だけと思ってたほうがいいっすよ」
とのこと。

勉強だけに打ち込むならまだ気力で頑張りたいんすけど。

地味に婚約中の身でして。

ご両親の顔合わせやら新居探しやら、やることいっぱいだなーとか、ボケーっと考えていたものの

「やべぇです、いつやるの、今でしょ。」

と気付いた時、顔面蒼白となりました。

結果、焦って動き出してひとりで「わー!」とか叫んで「え?この人急になんなの?持病が発症でもしたの?」と恋人に不振がられ八つ当たりして喧嘩に陥る負のスパイラルウィークでした。

穏やかな人間になりたい。
不器用な人間が、同時に色々やろうとするとちょっとしたことですぐパンクして大変です。
いちいちまともに取り合ってくれる恋人に感謝。


アラウンド30で学生をする、ということを周りに伝えますと、必ず言われるのが

「結婚、出産」

です。

その不安や将来像などは、入学前にしっかり話し合って自分の中でも納得していたつもりなのですが。

医学系の授業の中で、遺伝性疾患や染色体異常の話を聞くと心が痛い痛い痛い。

40歳を超えての初産のリスク、等。

気を悪くされる方がおられたら本当に申し訳ないのですが、やっぱり数値的にも年齢が上がるにつれて、どうしても危険性は上がってしまう。

しかしです。
今の日本の医学ってばすげぇです。

未熟児で産まれた赤ちゃん。

胎内で24週、700gまで成長していれば80%以上の確率で生存可能なんだそうです。

700gて!!

新生児死亡率は1000分の1
これは世界でもトップクラスだそうで。

母親にこの話をしたところ

「あんたは未熟児どころじゃなくグイグイでっかくなって、しかもお腹ん中で大分粘って出てこうへんかった。
だから何かをやり始めるのが遅くても全然気にしない。
そんな面白いこと教えてもらえるんやし、周り気にせんと頑張れ。」

と言われ、思わぬ所で泣いてしまいました。

結婚準備も学校も、カリカリしないでのんびりちゃんと楽しんでいきたいなあ、と思いたった初夏でした。



2013年5月1日水曜日

生涯発達心理学 パブロフさんのやりすぎ。

心理学だけで今三つの授業を受けています。
発達心理学、臨床心理学、学習認知心理学。

その中の学習認知心理学の授業で先生が「あ、これ余談なんでー」と仰っていた話が面白かったです。

〜パブロフの犬の悲劇〜

パブロフ。かの有名なベルと餌と犬と唾液で条件反射を証明した例の人。

あの実験、続きがあるんです。

まず正円形(丸)を犬に見せ、餌を与えます。
これを繰り返すと、犬は正円形を見ると餌を貰えると思い、唾液を分泌するようになります(条件反射)。

次に楕円形を犬に見せます、この時は餌を与えません。
これも繰り返すと犬は楕円形を見ても唾液を分泌しなくなります。
つまり、条件反射+犬は正円形と楕円形を区別が出来る、ってことが証明されました。

ここまではまあいいやん。
でもこの次からはやり過ぎやと思うねん、イジメに近いねん。

その後、パブロフの中の悪魔が顔を出してしまうのです。
「こいつ、楕円と円、どこまで違い分かんねやろ。」
なんて思い付いちゃったんです。
イタズラ心に火が付いたっつーか。え?探究心っていうんですか?

そいで何をしたかっていうと、パブロフは楕円形(餌をあげない)を少しずつ正円形(餌をあげる)の形に、毎度毎度ちょっとずーつ近づけて見せていったのです。

区別できるうちは犬もやたら見せられる丸いもんをまあまあ機嫌良く見てたそうです、楕円では唾液を分泌しません。

だけど、だんだん見せられる楕円形と正円形に違いがなくなってくると、ソワソワしてくるんです。
「どっちやねーん?!!」つって。
多分うちもなる、生理前くらいイライラする。
きっと「何やおいワレおちょくっとんのかしばくどコラ」くらい内心思っちゃうんじゃないかなあ。

楕円形が縦9:横8くらいの『コレほぼ丸やん』って形になった時、犬はとうとう唾液を出しちゃうんです。
んでここぞとばかりにパブロフが「間違ってんでー!ホレホレ、こっちが餌あげる方の丸。んでこっちの丸は餌あげない方だよーん。」とか言いながらかは知らんけども、正円形と『ほぼ丸』の楕円を交互に見せると。

アドレナリンでまくり、脈拍あがりまくりの大興奮で狂ったように暴れ出し、犬は倒れちゃったそうです。

ひどい。

これが『ノイローゼ』が初めて証明された実験です。

また、
「同時に、異なるふたつのメッセージを与えられると、ノイローゼになる」という現象は、乳児には特に影響があって、育児の際にはすごく気をつけなきゃいけないことみたいです。

「アンビヴァレント型」と言われる、気まぐれで行動性に一貫性がない(同じことしても怒ったり許したりする)お母さんに育てられた赤ちゃんは、情緒不安定な子になりやすいとか。
(これは小児科学で習います。)

うーん。
喜怒哀楽を本能のままに発散して生きている身として、子育てが出来る自信がなくなってきました。

2013年4月30日火曜日

今日は楽しい抗体検査。

学校から「抗体検査に行ってきやがれ。」という指示が出ました。
麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎の抗体があるかどうか、チェックしてもらうやつです。
病院等に実習に行かせてもらう際「こいつはシロだから大丈夫だ」「よかろう、入れ」っていうのがいるんですね。
ほんとに、血の気引きますよね、色んな意味で。
まず保険が効かないというね。月三万で生活費をやりくりしなきゃいけねえ貧乏奨学生から4点セットで10080円を毟り取っていきやがりましたよ、この抗体検査ってやつはもう、ああ。
あと採血ね。もう、30手前にして本当に恥ずかしいのですが、本当に注射が無理なのです。
以前、恋人とある検査で採血に行った際、「お願い…手を握ってて」なんて恥を忍んで潤んだ目で訴えた所「ははは、珍しくなにを甘えているんだい」とか何とか甘い雰囲気になりかけたは時すでに遅し。顔は一瞬にして土気色に変化。腕は震えて手は悴み、ああ、こいつはこのまま死んでいくんだなぁと達観したそうです。

もうどっきどきでしたが、看護師さんに本当に注射が苦手であると切実に訴えた所、ちっちゃい注射針一本刺す為にベッドに寝かせてもらい万全の体制で挑んでもらったことと、
採血してくれた看護師さんが私の血管をぷにぷにしながら呟いた台詞

「この太いのでイッていいかしら?」

が、すごいエロスな違う意味に脳内変換されてしまってパニックになっているうちにいつの間にか採血が終わっていたことが幸いし、倒れることなく終了致しました。

検査結果は一週間後です。
今思い出したんですが、「検査結果、31日までに提出しないとダメなんですが間に合いますか?」と尋ねたところ、先生

「4月31日?5月31日?」

って聞いたんですよね。

うん。

不安になって来ました。